意思決定とは、「何を」「どのように」「なぜ」行うかということである。しかし、意思決定のアプローチやロジックも重要である。なるほど、分かった。では、ドイツの意思決定にはどのような特徴があるのだろうか？
スコープ
ドイツ人はシステムで考えるので、意思決定をより広く、相互に関連した文脈で見るようにしている。そのため、意思決定の範囲はより広くなる。従って、ドイツの意思決定とは、必然的に同時に複数の意思決定を行うことを意味する。
分析
ドイツ人は、意思決定プロセスにおける個々のステップを、関連するすべての情報を集め、厳密な分析ツールを使って分析したときに初めて完了すると考える。ドイツ人は科学的なアプローチを好む。直感には懐疑的である。
資源
ドイツは資源が豊富な国ではないし、そうであったこともない。ドイツ人は効率よく物事を回すようにしている。何を作るか、どう作るか、そしてどう使うか。最適でない決定には修正が必要であり、そのために資源を消費する。ドイツ人は最初から正しい決断をするために最善を尽くす。なぜなら、無駄を省けるからである。
時間
ドイツ人は、意思決定に割く時間は、意思決定の内容によって決定されるべきであると考えている。また、社内外の圧力に左右されるものではない。むしろ、意思決定プロセスの内的リズムによって決定されるべきだと考えている。ドイツ人は、良い意思決定プロセスが良い意思決定につながると信じているのである。
リスク
ドイツ人は、状況の本質に沿った、先見性のある、将来を見据えた知的で正しい意思決定が、継続性をもたらし、品質を保証し、リスクを最小化する意思決定であると信じている。
